厚生労働省は働く人を守る制度の整備を急ぐ。今の通常国会には、職場のパワーハラスメントを防ぐ措置を企業に義務付ける法案を提出する。これを受け、顧客や取引先など社外から受けるハラスメント行為でも企業に対策を求める方針。
執拗なクレームや無理難題を突きつけられる「カスタマーハラスメント(カスハラ)」は、取引関係の中でも起きる可能性がある為、消費者庁や中小企業庁などと連携し、来春までに企業向けの指針をつくる予定。
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11909500-Koyoukankyoukintoukyoku-Soumuka/0000198291.pdf
ポイント!
上記URLは職場のパワハラ防止についての検討会報告書ですが、24、25頁に「顧客や取引先からの迷惑行為」として取り上げられています。
労働新聞3月11日号によると、検討会でも“カスハラ”が無視できない状況の業界として挙がっていた介護業界で、サービス利用者からのハラスメント撲滅に向けて介護事業42法人の労使が集団協定を2月26日に締結したと報じています。「ただでさえ少ない職場の同僚が辞職するなどで職場環境が悪化し、業界の評判も落ちて入職者が減る悪循環を招きかねないため対策を急いだ」とのこと。他の接客業の会社でも個別に対応策を講じる動きが出ています。