●元社員への賠償請求、二審も棄却 機密情報持ち出しは「公益通報」/東京高裁 時事通信9/3

 公立病院眼科医への贈賄罪で元社長らが略式命令を受けた米医療機器メーカーの日本法人(東京都港区)が、機密情報を持ち出したとして、元社員の50代男性に約4,700万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が3日、東京高裁であった。谷口園恵裁判長は、公益通報に当たるとして請求を退けた一審東京地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。
 判決などによると、男性は2021年に機密情報を社外に持ち出し、解雇された。元社長らは23年、大阪府警に書類送検され、略式命令を受けた。谷口裁判長は一審に続き、「持ち出しは捜査機関への情報提供が目的だった」と認定。公益通報の要件を満たし、「違法性が阻却される」と述べた。判決後に都内で記者会見した男性は「重大な不正を目の前にした人が声を上げても大丈夫だと思える社会になってほしい」と訴えた。公益通報を巡っては、通報を理由に解雇するなどした法人や個人に刑事罰を科す改正公益通報者保護法が12月に施行される。

<朝日新聞9/3>
https://www.asahi.com/articles/ASV933C5ZV93UTIL003M.html?msockid=1af67b64624661e226046d196354604d

ポイント!
公益通報者保護法は、通報で生じた損害について通報者を訴えることを禁じていますが、今年12月に施行される通報者保護を強化した改正法でも、情報持ち出しを理由とした解雇などの不利益な取り扱いや損害賠償請求は禁止していないとのことです。情報持ち出しと通報の線引きが分かりにくく判断は難しいように感じます。
https://www.gov-online.go.jp/article/202402/entry-5717.html