著者アーカイブ: yamdada_sharoshi

マイナビは5月26日、20~59歳の正社員を対象に実施した「六月病」に関する調査結果を発表した。「六月病」とは、新年度の業務や環境に一定程度慣れた後、6月前後に仕事や私生活のモチベーション低下や疲労感などを自覚する状態を指す。「五月病」とは異なり、連休がないことや特有の気候変化なども影響している可能性があるとされる。調査では、正社員の5人に1人が「六月病」を経験し、20歳代が27.6%で最多。「六月病」のきっかけとしては、「新年度の環境に慣れる過程で生じる変化」や「賞与や評価に対する不満」などが挙がった。
https://www.mynavi.jp/news/2026/05/post_53437.html

ポイント!
「六月病」という言葉は初耳でした。とは言え上記調査の“図7”にある通り、企業の4割超が他の月と比べて従業員からのメンタル不調に関する相談が増えると感じておられることから何かしらの対応策が必要となりそうです。
具体的な相談内容から推測すると、やはり年齢が若い方や社歴が浅い方へのフォローを重点的に行うことで改善できる余地があるように感じました。

福利厚生業務の代行サービスを提供するベネフィット・ワンは6月11日、ビジネスパーソンを対象とした福利厚生に関する意識・実態調査結果を発表した。福利厚生を「日々の暮らしを支えるための知識・対策」と認識している人が88.0%にのぼった一方、実際に活用できている人は16.1%にとどまった。活用層では月平均5,513円(年間約6.6万円相当)の支出抑制効果が見られており、制度を適切に活用する「福利厚生リテラシー」が必要とした。
https://corp.benefit-one.co.jp/company/news/pressrelease/2026/20260611/20260611.pdf

ポイント!
4月から労働新聞で連載が始まったコラム「人材難時代の福利厚生」を毎回興味深く読んでいます。筆者の西久保先生は「採用」と「定着」の両面から幅広く解説されています。
それに対して上記調査結果は、物価高騰下の現在における福利厚生の活用に絞ったまさにイマドキ従業員の期待や不満、世代間の相違がなるほどなぁと伝わってくるものです。
【参考】労働新聞「人材難時代の福利厚生」
https://www.rodo.co.jp/series/series_tag/%E4%BA%BA%E6%9D%90%E9%9B%A3%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AE%E7%A6%8F%E5%88%A9%E5%8E%9A%E7%94%9F/

 ㈱ニチイホールディングス(東京都千代田区、中川創太代表取締役社長)は、医療・介護・保育の現場で働く社員の定年を60歳から65歳まで延長し、定年後再雇用の上限年齢は70歳から85歳まで引き上げた。毎年の契約更新に関しては、「業務遂行能力」や「コンプライアンス」などの4つの基準を新設。1つでも基準に達しなければ、更新を行わないとした。今後、通勤や業務で車両を運転する際の基準も設ける。労働者の安全やサービスの質を担保しつつ、現場の人手不足解消を図る。
https://www.rodo.co.jp/news/219025/

ポイント!
同社は全従業員8万人のうち65歳以上が1万7000人で2割以上を占めており、介護部門では67%が65歳以上となっているとのことです。契約更新の判定は「業務遂行能力」「コンプライアンス」のほか、「協調性」と「勤怠管理」の4つの基準で行うとのこと。再雇用者の処遇改善も図ると同時に今後は通勤や業務での車両運転者への合否判定を行う方向で、さらなる高齢者雇用推進の取り組みとして今後どうなっていくのか注視していきたいと思います。
https://www.mhlw.go.jp/content/001107783.pdf

公正取引委員会は5月19日、音楽教室を運営するシアーに対し、「フリーランス・事業者間取引適正化等法」に基づく勧告を行った。中小企業庁が同社に対して調査を行った結果、フリーランスに対し不当な経済上の利益の提供を要請する行為が認められ、同法に違反する可能性があるとして、4月22日に中小企業庁長官が公正取引委員会に措置請求を行っていた。これを受け、公正取引委員会が調査を進めた結果、違反に該当する行為が確認されたとして、同法に基づき勧告を実施した。
同法は、フリーランスを含む特定受託事業者の取引の適正化を目的とし、不当な利益提供の要請などを禁止しており、今回の勧告は、同法の運用の中での具体的事例の一つとなる。
https://www.meti.go.jp/press/2026/05/20260519002/20260519002.html
▽シアー株式会社に対する勧告について
https://www.meti.go.jp/press/2026/05/20260519002/20260519002-1.pdf

ポイント!
フリーランス・事業者間取引適正化等法(いわゆる“フリーランス保護法”)は2023年に成立、2024年11月から施行されています。上記にもある通り法で禁止されている「不当な利益提供の要請」の具体的事例として参考になるものです。
https://www.jftc.go.jp/file/flreaflet.pdf

経団連は、企業のHR部門でのAI活用に関する報告書を公表した。活用に当たっての基本的な考え方や企業に求められる対応を提言した。採用や人材配置、労務管理などの分野で活用する際は、人間の意思決定のサポート機能として位置付けることが重要と訴えている。
活用への手順としては、①AIに行わせる内容の決定とAIへの必要なデータの入力、②AIによる担当者の…
https://www.keidanren.or.jp/policy/2026/016.pdf

ポイント!
上記報告書の3頁で紹介されている、企業側のAIが導入された場合に期待することとして
・単純なタスクからの解放      82.5%
・労働生産性の向上         82.5%
・社員がより高度な業務に集中できる 72.1% の数字が示され大いに期待されているとのことです。根拠としてJIPTの調査「働く意識の変化や新たなテクノロジーに応じた労働の質の向上に向けた人材戦略に関する調査(企業調査・労働者調査)」によるとのことでした。こちらは新たなテクノロジー導入への課題や不安についても同様に掘り下げられており、より慎重な姿勢が感じられました。
https://www.jil.go.jp/institute/research/2025/261.html

全労連(秋山正臣議長)は4月13日、女性労働者の労働実態に関する調査結果を公表した。労働実態調査結果では、全労連が試算する「最低生計費」に満たない賃金で働く女性が全体の43.6%に達し、無期雇用の非正規雇用者の約半数が年収200万円未満で働いている状況が明らかになった。全体の約7割が「仕事を辞めたい」と感じながら働き続けており、最も切実な要求は「賃金引き上げ」と「人員増」が正規・非正規ともにトップとなっている。
また、妊娠・出産・育児の実態を調べた結果からは、それらを理由に仕事をやめた経験がある女性労働者が非正規で4割台に上っていることなどがわかった。(JILPT調査部)
https://www.jil.go.jp/kokunai/topics/mm/20260424.html

ポイント!
上記の実態調査の項目別結果を見て、「私の若い頃と働き辛さが大して変わって無いやん?!」と驚きました。それとは別に、日ごろ目にすることが多い連合(日本労働組合総連合会)と全労連(全国労働組合総連合)の凡その違いも今回知ることが出来ました。
ところで、組合に加入する(ことが出来た)7割の女性労働者が仕事を辞めたいと感じながら働き続けているとは随分と寂しい世の中のように思います。

政府は11日、今後の労働政策を話し合う日本成長戦略会議の労働市場改革分科会を初めて開いた。裁量労働制の対象となる業務を増やすかが焦点となる。経済界は営業や経営コンサルタントも認めるよう主張する。労働組合は長時間労働を招くと反発する。
分科会は連合や経団連の幹部、研究者らで構成する。分科会長を務める上野賢一郎厚生労働相は同日の会合冒頭、「労働市場改革は我が国の経済成長の実現に向けて極めて重要だ」と...
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_69660.html

ポイント!
労働新聞(3月23日号)も初回の日本成長戦略会議労働市場改革分科会では裁量労働制の拡充が主な争点になったとの書きぶりですが、議事録を読んでみますと両立支援や中小企業の支援、産業政策との連携やエッセンシャル分野における労働生産性の問題など幅広い議論がなされたようです。今後議論を進め、5月の取りまとめを目指すとのこと。

内閣府では、経済指標の解説や注目トピックスを紹介する「今週の指標」を定期的に公表している。10日付の「賃上げ以外の人材確保戦略について」では、人手確保・離職防止には自社の魅力を認識してもらうことが重要として、休暇制度や労働時間、変形労働時間制、テレワークの導入状況、家賃補助などの「福利厚生」、OFF-JT 及び自己啓発について動向を整理している。福利厚生費は近年まで金額面では減少傾向にあったものの、社宅・寮の整備、休暇制度の拡充、教育訓練投資の強化など、内容面の多様化が進んでいるとした。一方で福利厚生に対する企業と労働者のニーズにギャップが生じている可能性を指摘した。
https://www5.cao.go.jp/keizai3/shihyo/2026/0310/1406.pdf

▽「今週の指標」
https://www5.cao.go.jp/keizai3/shihyo/index.html

ポイント!
「今週の指標」で挙げられたデータはある程度大規模なもので、興味深く読むことが出来ました。ただ可能ならば福利厚生の整備・提供に当たって企業側が実際のニーズを十分に把握できていない現状を示唆するだけでなく、具体的なアンケート事例の紹介などもあればより分かり易くなるように思いました。
後段のURLの「月例経済報告」の各資料は幅広くかつ詳細でその上経済素人の私にも読みやすく纏められておりさすがです。

令和8年4月から、労働安全衛生法関係や女性活躍推進法関係で、複数の制度改正および変更が実施される。 労働安全衛生法については、高年齢労働者の労働災害防止措置が努力義務化される。化学物質による健康障害防止対策も強化される。 女性活躍推進法関連では、常時雇用する労働者数101人以上の企業で、女性管理職比率および男女間賃金差異に関する情報の公表が義務付けられる。 労働施策総合推進法については、企業に職場における治療と就業の両立に関して、ガイドラインだったものを「指針」に格上げする。企業には、両立促進の措置が努力義務として求められる。
https://www.rodo.co.jp/news/214065/

ポイント!
4月からの制度変更の中で私は女性活躍推進法の改正に注目しました。均等法関連で「仕事と育児の両立」は今や当たり前で「くるみんマーク」も目にする機会がありますが、「女性活躍推進法」の方は法律自体の年数も浅く(2015年制定)馴染みがない方も多いようです。
ところが今年4月からは、従業員101人以上の企業様に女性管理職比率および男女間賃金差異の情報公表義務が生じることになります。まずは下記のリーフレットでご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001620180.pdf

厚生労働省は12月25日、労働政策審議会の部会において、同一労働同一賃金の施行5年後見直しに向けた報告書案を提示した。具体的な対応として、同一労働同一賃金ガイドラインを見直すこと、パートタイム・有期雇用労働者等の意見を反映させるよう努めることを指針等で明らかにすること、労働者派遣制度における待遇決定方式の運用を改善することなどを提起した。ガイドラインの見直しでは、一連の最高裁判決を踏まえ、現行ガイドラインには記載がない退職手当、無事故手当、家族手当、住宅手当、夏季冬季休暇の記載を追加する。
https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/001620727.pdf

▽ガイドライン見直し案
https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/001620728.pdf

ポイント!
報告書案を基に厚労省において省令・告示等の改正作業を行い令和8年秋を目途に施行される予定です。日本経済新聞2月16日朝刊20面では、「厚労省、同一労働・賃金の新指針」「正社員の待遇下げはダメ」の見出しで、「いつもは最高裁判例に素直な厚労省が、今回はその判例に反対する姿勢を示した」ことに注目した解説となっていました。
最高裁で容認された正社員の待遇引き下げによる均衡化について否定的な態度を示したものといえます。おそらく同一労働同一賃金第27回の部会で検討されたのでしょうか。
https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/001598241.pdf