著者アーカイブ: yamdada_sharoshi

政府は11日、今後の労働政策を話し合う日本成長戦略会議の労働市場改革分科会を初めて開いた。裁量労働制の対象となる業務を増やすかが焦点となる。経済界は営業や経営コンサルタントも認めるよう主張する。労働組合は長時間労働を招くと反発する。
分科会は連合や経団連の幹部、研究者らで構成する。分科会長を務める上野賢一郎厚生労働相は同日の会合冒頭、「労働市場改革は我が国の経済成長の実現に向けて極めて重要だ」と...
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_69660.html

ポイント!
労働新聞(3月23日号)も初回の日本成長戦略会議労働市場改革分科会では裁量労働制の拡充が主な争点になったとの書きぶりですが、議事録を読んでみますと両立支援や中小企業の支援、産業政策との連携やエッセンシャル分野における労働生産性の問題など幅広い議論がなされたようです。今後議論を進め、5月の取りまとめを目指すとのこと。

内閣府では、経済指標の解説や注目トピックスを紹介する「今週の指標」を定期的に公表している。10日付の「賃上げ以外の人材確保戦略について」では、人手確保・離職防止には自社の魅力を認識してもらうことが重要として、休暇制度や労働時間、変形労働時間制、テレワークの導入状況、家賃補助などの「福利厚生」、OFF-JT 及び自己啓発について動向を整理している。福利厚生費は近年まで金額面では減少傾向にあったものの、社宅・寮の整備、休暇制度の拡充、教育訓練投資の強化など、内容面の多様化が進んでいるとした。一方で福利厚生に対する企業と労働者のニーズにギャップが生じている可能性を指摘した。
https://www5.cao.go.jp/keizai3/shihyo/2026/0310/1406.pdf

▽「今週の指標」
https://www5.cao.go.jp/keizai3/shihyo/index.html

ポイント!
「今週の指標」で挙げられたデータはある程度大規模なもので、興味深く読むことが出来ました。ただ可能ならば福利厚生の整備・提供に当たって企業側が実際のニーズを十分に把握できていない現状を示唆するだけでなく、具体的なアンケート事例の紹介などもあればより分かり易くなるように思いました。
後段のURLの「月例経済報告」の各資料は幅広くかつ詳細でその上経済素人の私にも読みやすく纏められておりさすがです。

令和8年4月から、労働安全衛生法関係や女性活躍推進法関係で、複数の制度改正および変更が実施される。 労働安全衛生法については、高年齢労働者の労働災害防止措置が努力義務化される。化学物質による健康障害防止対策も強化される。 女性活躍推進法関連では、常時雇用する労働者数101人以上の企業で、女性管理職比率および男女間賃金差異に関する情報の公表が義務付けられる。 労働施策総合推進法については、企業に職場における治療と就業の両立に関して、ガイドラインだったものを「指針」に格上げする。企業には、両立促進の措置が努力義務として求められる。
https://www.rodo.co.jp/news/214065/

ポイント!
4月からの制度変更の中で私は女性活躍推進法の改正に注目しました。均等法関連で「仕事と育児の両立」は今や当たり前で「くるみんマーク」も目にする機会がありますが、「女性活躍推進法」の方は法律自体の年数も浅く(2015年制定)馴染みがない方も多いようです。
ところが今年4月からは、従業員101人以上の企業様に女性管理職比率および男女間賃金差異の情報公表義務が生じることになります。まずは下記のリーフレットでご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001620180.pdf

厚生労働省は12月25日、労働政策審議会の部会において、同一労働同一賃金の施行5年後見直しに向けた報告書案を提示した。具体的な対応として、同一労働同一賃金ガイドラインを見直すこと、パートタイム・有期雇用労働者等の意見を反映させるよう努めることを指針等で明らかにすること、労働者派遣制度における待遇決定方式の運用を改善することなどを提起した。ガイドラインの見直しでは、一連の最高裁判決を踏まえ、現行ガイドラインには記載がない退職手当、無事故手当、家族手当、住宅手当、夏季冬季休暇の記載を追加する。
https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/001620727.pdf

▽ガイドライン見直し案
https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/001620728.pdf

ポイント!
報告書案を基に厚労省において省令・告示等の改正作業を行い令和8年秋を目途に施行される予定です。日本経済新聞2月16日朝刊20面では、「厚労省、同一労働・賃金の新指針」「正社員の待遇下げはダメ」の見出しで、「いつもは最高裁判例に素直な厚労省が、今回はその判例に反対する姿勢を示した」ことに注目した解説となっていました。
最高裁で容認された正社員の待遇引き下げによる均衡化について否定的な態度を示したものといえます。おそらく同一労働同一賃金第27回の部会で検討されたのでしょうか。
https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/001598241.pdf

関西経済連合会(松本正義会長)は、企業と労働市場の関係の変化を踏まえた雇用・労働政策に関する意見を取りまとめた。企業が法的リスクを踏まえて新たな人事施策を講じられるよう、公的な労働判例データベースの作成を要望している。データベースは、単に裁判例を収録するだけでなく、過去の結果や変遷を分析・類型化すべきだとした。会員企業からは副業・兼業やジョブ型雇用の広がりにより労働市場とのかかわり方が変わりつつあるなかで、人事判断の予見可能性向上を求める声が多数挙がっていた。
https://www.rodo.co.jp/news/211249/

ポイント!
意見書では、現行の労働基準法制やその他の制度の枠組みが変化する労働環境の実態にそぐわない状況が生じていることを問題のベースとして、働き方と労働移動の二つの観点から望ましい政策の方向性を示すという形で要望項目を何点か示されています。
上記記事はその一部なので、全体を読んでみて意見書への共感というか理解が深まったように感じました。
https://www.kankeiren.or.jp/material/251218ikensho.pdf

マイナビは18日、「年末年始休暇と転職に関する調査」を発表した。調査によると、正社員の約3人に1人が年末年始休暇を通じて「会社を辞めたい」と思ったことがあり、5人に1人以上が「あけおめ退職」を経験、20代では約4割と他年代より高い傾向がある。年末年始休暇中の「辞めたい気持ち」を緩和するサポートとしては、「業務負荷の均一化」「有休取得の容易化」「休暇明けは軽い業務から始める」などを挙げている。
https://www.mynavi.jp/news/2025/12/post_51296.html

ポイント!
年末年始休暇から暫く経ってしまいましたが、興味深い記事でしたのでご紹介します。
「あけおめ退職」からはどちらかというと気軽な前向きな響きを感じますが、実際年末で退職した方のお話しを伺うと、ご本人的にもうヘトヘトで追い詰められた深刻な選択であったように見受けられました。
会社の「辞めたい気持ち緩和サポート」として、まずは従業員とのコミュニケーションを日々(無理なら週1でも)こまめに取ることから始めてみられるようお勧めします。

厚生労働省は11月18日、労働政策審議会労働条件分科会を開催し、労働時間法制に関して、「テレワーク等の柔軟な働き方」「副業・兼業」「管理監督者」「労働時間の開示」の4つについて具体的課題と検討の論点を提示した。
また分科会では、解雇の金銭解決制度に関する資料として、労働局あっせんにおける解雇型雇用終了事案の分析、解雇等に関する労働者の意識調査、諸外国の有識者ヒアリング調査の結果が提出された(調査はいずれもJILPTが実施)。同分科会で解雇の金銭解決制度が議論されるのは、2022年12月の第184回以来。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65974.html

ポイント!
上記資料のうち、労働局あっせんにおける解雇型雇用終了事案の分析と解雇等に関する労働者の意識調査の結果に興味を感じました。
解雇等雇用終了事案の分析ではあっせん、労働審判、裁判上の和解の各々の請求金額と解決金の分布の傾向が分かり易く、また解雇等に関する労働者意識調査では紛争解決制度の利用状況や解雇等の経験者と未経験者がともに解雇等をめぐる紛争解決や予防のために必要と考える方策が分からないと答えた割合がダントツに高いことに改めて驚きました。

厚生労働省は17日、労働政策審議会雇用環境・均等分科会を開催し、職場のカスタマーハラスメント対策を企業に義務づける改正労働施策総合推進法、および就職活動中の学生などへのセクハラ対策を義務づける改正男女雇用機会均等法の施行期日を2026年10月1日とする案を示した。それぞれの指針の素案も示し、カスハラについては、暴言、土下座の強要等以外に、SNSへの悪評投稿や盗撮・無断撮影なども「精神的な攻撃」の例として挙げている。求職活動等におけるセクハラ対策では、事案が確認できた場合の行為者に対する必要な懲戒その他措置を講じること等を指針案に盛り込んだ。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65956.html

ポイント!
カスタマーハラスメント指針(素案)では、今までのハラスメント指針(セクシュアルハラスメント・妊娠出産育児休業等ハラスメント・パワーハラスメント)で定められている措置に新たな追加がありました。
「カスタマーハラスメントの対応の実効性を確保するために必要なその抑止のための措措・・・対処の方針をあらかじめ定め、管理監督者を含む労働者に周知する」との文言から、今後は具体的なカスハラ対応マニュアルの作成が事業主に求められる模様です。

厚生労働省は28日、2025年版の「過労死等防止対策白書」を公表した。
うつ病などの精神障害で労災認定を受けたケースについて業種別に発症理由を分析したところ、外食産業と自動車運転では、18%超が過労死ラインを超える残業だった。外食では、店長など役職がある人に負担が集中する傾向がみられた・・・
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO92232050Y5A021C2EP0000/

ポイント!
令和6年8月に閣議決定された「過労死等防止対策大綱」で調査の重点対象とされている業種(自動車運転従事者、教職員、IT産業、外食産業、建設業、メディア業界、芸術・芸能分野)について、業種別の動向や外食産業のアンケート調査結果の分析などもされており、重いテーマではありますが大変興味深い内容です。令和6年度は、脳・心臓疾患および精神障害の労災の認定件数と死亡事案の件数ともに前年より増加しています。
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001586368.pdf

マイナビは10月10日、「オンボーディング」に着目し、分析した「組織定着に関する研究調査レポート」を発表した。「オンボーディング」とは、入社者が組織に適応できるよう支援する施策を指し、業務理解や人間関係構築、組織文化の浸透などを含む。入社直後~3カ月の期間は、「リアリティ・ショック(理想と現実のギャップ)」を受けやすく、放置すると自然改善は期待できないことから、採用前からリアルな職場情報を開示する「リアリスティック・ジョブ・プレビュー」で入社初期のショックを抑えることが定着率向上の鍵としている。
https://www.mynavi.jp/news/2025/10/post_50591.html

ポイント!
2年ほど前に労働新聞に連載されていた甲南大学 経営学部 教授 尾形 真実哉 氏の「社員がなじむ組織へ オンボーディング実践術」が頭に浮かびました。産業組織やカウンセリング理論など幅広く分かりやすい解説をされており参考にしていましたが、今回マイナビレポートで入社後3ヶ月間の支援がオンボーディングにおいて極めて重要であるとのコメントがされていたことから、受け入れる現場によりスピード感が求められるようになったのだと改めて感じました。
https://www.rodo.co.jp/series/151935/