著者アーカイブ: yamdada_sharoshi

厚生労働省では、「雇用保険マルチジョブホルダー制度」に関するQ&Aを公開している。同制度は、複数の事業所で勤務する65歳以上の労働者が、そのうちの2つの事業所での勤務を合計して、1週間の所定労働時間が20時間以上であることなど、一定の加入要件を満たす場合に、本人からハローワークに申出を行うことで、特例的に雇用保険の被保険者となることが
できる制度。Q&Aは事業主向けと被保険者向けが紹介されている。
同制度は、2022年1月1日から新設される。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139508_00002.html

ポイント!

同制度は令和2年雇用保険法等の改正で「複数就業者等に関するセーフティネットの整備等」の一環として定められたものです。

当面は対象が65歳以上の労働者ですが、いずれは対象が広がっていくと思われますので、一度じっくり目を通されることをお勧めします。

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000838543.pdf

アデコは1日、全国のビジネスパーソン1,800人とフリーランサー500人を対象にした「学び直し」に関する調査結果を発表した。これまでに『学び直し』をしたことがあると回答したのは、ビジネスパーソンで40.8%、フリーランサーで45.0%。「『学び直し』をしたことによって、仕事に良い影響はあった」との回答はビジネスパーソンで85.3%、フリーランサーで89.6%。具体的な影響として「仕事の幅が広がった」が双方でトップ。

https://www.adeccogroup.jp/pressroom/2021/1101_02

ポイント!

日本経済新聞11/5版ではトラック運転手からITエンジニアへ学び直しを経て転職した男性を取り上げています。
「どうせ20代の話しでしょ」と思いきや…。NTTとKDDIはIT業界に就職したい50代未満を対象に支援を初めているとのこと。未経験者のハードルは高いそうですが、門前払いでは無くなってきたことを心強く感じました。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO77279450U1A101C2TB1000/

企業で働く意欲のあるシニア社員を積極活用する動きが広がっている。家電量販大手のノジマは80歳が上限だった雇用制限を事実上撤廃。YKKグループも4月に正社員の定年を廃止した。シニア活用を促す制度改正に対応するほか、新型コロナウイルス禍からの経済再開に伴う人手不足を補う。高齢化が一段と進展するなかで、シニア雇用のあり方は企業の競争力にも影響を与えそうだ。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO76612390U1A011C2MM8000/

ポイント!

「80歳上限撤廃」は目を引きましたが、上記企業の定年は65歳です。R3年4月1日に施行された70歳までの就業機会確保措置(努力義務)に対しては、年齢での一律雇用維持には限界があるとの意見も見受けられます。

改正法対応を求められている企業としてまず何から実施すべきかは悩ましいところですが、60歳以降の「定年延長」と「再雇用制度」の比較から始められることをお勧めします。

高年齢者雇用安定法改正の概要について詳しいパンフレットが出ていますのでご紹介します。

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000694689.pdf

 

ジェンダーハラスメントやセクシュアル・ハラスメントを経験しているLGBTQ+(性的マイノリティ)の組合員は、非LGBTQ+の組合員に比べて2倍以上――。

自治労(川本淳委員長、76万5,000人)がこのほどまとめた「働きやすさと職場の多様性に関するアンケート調査」ではこうした、職場におけるハラスメントやLGBTQ+に対する意識、実態が明らかになった。調査結果からはまた、LGBTQ+の組合員が各都道府県や職種、雇用形態に属すなど身近な存在として働いていることがうかがえることから、自治労は、安心して働くことのできる職場環境の整備などに取り組むとしている。

(JILPT調査部)

https://www.jil.go.jp/kokunai/topics/mm/20210929.html?mm=1717

 

ポイント!

最近「LGBT」ではなく「LGBTQ+」と書かれたものをちょくちょく目にするようになってきました。どちらも似たようなものだろうと調べることもなく上記JILPT調査部の発表を読んだところお手上げ状態となったため、慌てて基本的なところから明石市のHPで学ばせて頂きました。

https://www.city.akashi.lg.jp/seisaku/sdgs/lgbtqsogiekiso.html

東京労働局(土田浩史局長)は、禁止されている建設業務への労働者派遣を行ったなどとして、派遣元事業主の㈱オオタケサービス(東京都千代田区)に対し、労働者派遣法に基づく事業停止命令と改善命令を行った。

https://www.mhlw.go.jp/content/11654000/000821712.pdf

 

ポイント!

処分理由によると、一つは職業安定法44条で禁止されている「労働者供給事業」を行ったこと(R2.11~R3.3)で、もう一つは労働者派遣法4条で禁止されている建設業務への労働者派遣事業を行ったこと(R2.7~R3.2)によるものです。

同労働局は、違反内容などが重大・悪質とみて、2カ月の派遣事業停止を命令するとともに、再発防止の実施など事業改善を命じています。

平成27年の派遣法改正で労働者派遣事業の許可要件はより厳しくなりました。一部のコンプライアンスの低い事業者のために業界全体のイメージが悪くなるのは非常に勿体なく残念に思います。

厚生労働省は、9月1日から労災保険の「特別加入」の対象を拡大する。自転車を使用して貨物運送事業を行う者、ITフリーランスについても、特別加入制度の対象となる。同制度は、労働者以外でもその業務の実情、災害の発生状況などからみて、特に労働者に準じて保護することが適当であると認められる場合には特別に任意加入を認めるもの。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/rousai/kanyu_r3.4.1_00001.html

ポイント!

令和3年には4月と9月に労災保険の特別加入者の範囲が拡大されています。いずれも一人親方等(第二種特別加入)と呼ばれる企業と請負・委託契約を結ぶ個人事業主です。国は成長戦略の柱の一つに柔軟で多様な働き方の拡大を挙げていますが、これは「ギグ・エコノミー」と呼ばれる新しい就業形態が拡大する中で、今後労働法の側が個人事業主・フリーランスの働き方に適用するように変更されていく可能性の一つと考えます。

https://www.mhlw.go.jp/content/000828535.pdf

会計検査院は外国人材の受入れ政策に関する検査結果をまとめ、外国人技能実習生が行方不明となった事案の約2割について、受入れ企業に対する実地検査が実施されていないことを明らかにした。検査が速やかに実施できない場合は、受入れ企業に賃金台帳や労働者名簿などの客観的資料を提出させる必要があると指摘している。

https://www.rodo.co.jp/news/109921/

ポイント!

朝日新聞(7/20)によると、失踪した技能実習生のうちベトナム人が半数以上を占め今も増加しているとのことです。背景には実習生が来日するために高額の借金を背負っていることが挙げられています。

技能実習制度の「人づくり」をないがしろにして利益の道具としてのみ実習生を扱う団体や企業があるならば早急に調査、指導していくべきだと思います。

https://gai-access.com/news2021072002/

認定一般事業主(くるみん認定企業)等を対象として、次世代育成支援に関する取り組み状況と認定の効果、一般事業主行動計画の策定状況などについて尋ねました。

「くるみん」の認定取得理由は、「企業のイメージアップ」(79.9%)が最多、次いで「女性従業員の採用・確保」(66.0%)、「従業員の定着率の向上」(55.9%)など。

https://www.jil.go.jp/institute/research/2021/213.html?mm=1703

ポイント!

次世代育成支援対策推進法に基づくくるみんおよびプラチナくるみんの認定取得理由と効果については、滋賀県の建設業関係の場合上記以外に公共工事入札審査の加点に繋がるというメリットも大きいと思われます。

さて、令和3年1月の建議では男性の育児休業取得促進策についてくるみん、プラチナくるみんの認定基準の見直し(引き上げ)が提言されています。施行時期は分かりませんが認定取得を検討されている企業は早めの取組みが必要です。

https://www.mhlw.go.jp/content/000721930.pdf

新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金・緊急雇用安定助成金、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の特例措置については、今般、緊急事態措置区域として東京都が追加されるとともに、埼玉県、千葉県、神奈川県及び大阪府においてまん延防止等重点措置を実施すべき期間が延長されたこと等を踏まえ、8月末までとしている現在の助成内容を9月末まで継続することとする予定。

https://www.mhlw.go.jp/content/11603000/000803623.pdf

 

ポイント!

雇用調整助成金を利用しながら従業員の雇用を守っておられる事業主さまにとって「雇調金の特例措置はどう変わったの?これからどうなるの?」等の疑問を厚労省のHPを読んだだけで解消することは難しいのではないでしょうか。

そこで労働新聞のコラムに岡佳伸社労士が分かり易く解説した記事がありましたのでご紹介します。受給時のポイントも載っており分かり易く参考になると思います。

https://www.rodo.co.jp/column/108877/

働き方改革関連法の施行に伴い、勤労者の年次有給休暇取得に関する実態や意識などを把握することを目的として、企業・労働者アンケート調査を行いました。

企業調査では、計画的付与制度が「導入されている」企業の割合は42.8%、時間単位年休取得制度を「導入している」企業の割合は22.0%でした。労働者調査では、2018年度の年次有給休暇の取得日数を3年前と比較したところ、「変化しなかった」が46.4%を占める一方で、「増加」も41.5%となっていること、時間単位年休の取得経験について、「取得したことがある」が56.7%となっていることなどが分かりました。

https://www.jil.go.jp/institute/research/2021/211.html?mm=1698

ポイント!

上記のまとめ(主な事実発見)で挙げられているトピックとしては「計画的付与、年5日の取得義務化および時間単位年休」などです。

労働者にとって年休を取り易くなった理由が「年5日の取得義務化の施行」(67.8%)が群を抜いて1位であったとのことで、私は職場のホンネと建前の厚い壁をまたまた感じました。